この記事には、筆者が制作した有料テンプレートの紹介を含みます。できること・できないことを先に書いたうえで案内します。

Stable Diffusionで一枚だけ良い絵が出ても、次の構図では髪型が変わる。顔立ちは近いけれど年齢感がずれる。衣装を変えたら別キャラに見える。

こういうとき、プロンプトを全部書き直す前に、何を固定し、何を変えてよいかを分けて見ると迷いが減ります。

最初に固定するのは「顔」だけではない

キャラを同じ人物として見せる要素は、だいたい次の五つです。

  • 顔:目の形、輪郭、表情の基準
  • 髪:色、長さ、前髪、結び方
  • 体型:身長感、肩幅、骨格、肉感
  • 衣装:残す記号と、場面ごとに変える部分
  • 生成条件:checkpoint、VAE、LoRA、weight、seed、解像度

全部を一度に評価すると「なんとなく違う」で止まりがちです。まず顔、次に髪、次に体型のように一項目ずつ見ていくと、修正する場所が見えます。

Seed固定だけで同じキャラにならない理由

Seedは、同じ生成条件から近い結果へ戻るための大切な記録です。ただし、Seedだけがキャラクターの設計図ではありません

次のどれかが変わると、同じSeedでも見た目は変化します。

  • checkpoint・VAE・LoRAとweight
  • positive / negative prompt
  • 解像度・縦横比・Hires.fix・denoise strength
  • sampler・scheduler・steps・CFG
  • ControlNet、IP-Adapter、参照画像などの追加条件

そのため「同じキャラを出したい」ときは、Seedだけでなく、キャラクターを決める条件をひとまとまりで保存します。構図を変えたい場合は、固定する条件を残したうえで、ポーズや背景だけを一つずつ変える方が原因を追いやすくなります。

同じ人物に見えるかを5項目で比較する

比較するときは、良い・悪いだけでなく、どこが変わったかを記録します。

確認項目見る場所ずれたときの最初の確認
輪郭、目、鼻、口、年齢感顔の特徴語、LoRA weight、モデル
色、長さ、前髪、結び方髪の指定競合、構図による隠れ
体型身長感、肩幅、骨格、肉感全身・上半身など構図条件
衣装色、形、残したい記号衣装語の優先度、背景との混線
目・髪・肌・衣装の色光源、色調、VAE、style指定

正面だけで似ていても、斜めや横向きで別人になることがあります。最初は正面・斜め・横向きの3方向、次に表情差分を比較すると、ポーズ由来の崩れと本人識別の崩れを分けやすくなります。

LoRAを急がないための3分確認

LoRAを作れば解決しそうに見えても、基準デザイン自体が揺れている段階では、揺れを学習してしまう可能性があります。

まずは次を見ます。

  1. 正面・斜め・横向きで、同じ人物として成立しているか。
  2. 表情と背景を変えても、顔と髪の記号が残るか。
  3. プロンプトだけで再現できる部分と、LoRAへ任せたい部分を分けられているか。

この3点がまだ曖昧なら、学習より基準画像と記録を整える段階です。

LoRA・ControlNet・IP-Adapterの役割を混ぜない

同じキャラを出すための機能は、それぞれ得意な仕事が違います。

  • LoRA:キャラクター固有の顔、髪、衣装記号などを学習させる候補
  • ControlNet:ポーズ、輪郭、奥行き、構図などを誘導する候補
  • IP-Adapter系:参照画像から人物や画風の特徴を利用する候補
  • Seed固定:同じ生成条件へ戻るための再現記録

複数を最初から同時に強くすると、どれが効いたのか分からなくなります。まずプロンプトとSeed、次に必要な補助機能を一つだけ加え、同じ解像度・同じ構図で比較します。

生成条件を残すと「良かった一枚」が再利用できる

採用画像には、少なくとも次の情報を紐づけておくと後で助かります。

checkpoint / VAE / LoRA名とweight / seed
positive prompt / negative prompt
解像度 / sampler / steps / CFG
採用理由 / 次回直したい点

良い一枚を偶然で終わらせず、次のシーンへ持ち込める材料にするための記録です。完全な再現を保証するものではありませんが、試行錯誤の戻り先を作れます。

WebUIでは生成画像のPNG Infoも残します。ComfyUIでは画像だけでなくworkflow JSONも保存します。採用画像と設定ファイルを同じ番号で対応させると、後から「どの条件で出した絵か」を探し直す時間を減らせます。

崩れたときの切り分け順

同じキャラに見えなくなったら、条件を一気に書き換えず、次の順で戻します。

  1. 採用済みの基準画像と見比べる。
  2. checkpoint、VAE、LoRA、weight、解像度を確認する。
  3. キャラクターの固定語と、衣装・背景・画風の変更語を分ける。
  4. ControlNetやIP-Adapterなど追加機能を一度外して比較する。
  5. 同じSeedで一項目だけ変更し、差を記録する。

これで直らない場合は、プロンプトの不足ではなく、基準デザインや学習画像側が揺れている可能性もあります。追加生成を続けるか、基準画像を選び直すか、LoRA学習へ進むかを分けて判断します。

チェックシートを用意しました

ここまでの確認を、生成中に横へ置いて使えるようにまとめたのが 「Stable Diffusion キャラ固定・LoRA運用チェックシート」 です。

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含まれる内容は、キャラクター固定チェック表、生成条件記録テンプレート、LoRA学習前の確認、学習後の比較表、採用画像のフォルダ構成例、崩れたときの切り分け順です。

特定モデル・LoRAの配布、導入代行、個別サポート、生成結果の保証は含みません。Stable DiffusionやComfyUIなどの基本操作ができていて、オリジナルキャラの再現性を自分で整理したい方向けです。

まとめ

「毎回なんか別人」を減らす近道は、単語を増やし続けることではなく、どの要素が崩れたのかを見つけられる順番を作ることです。

顔、髪、体型、衣装、生成条件を分けて見る。基準が揃ってからLoRAを検討する。良かった条件を残す。この小さな工程表があるだけで、次の一枚へ進みやすくなります。

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